Your Other Options:
ホームズ俳優としてのブレットを知るためには最適の書
日暮雅通氏(英米文芸翻訳家)
映像の世界でも愛され続ける名探偵ホームズ。数々の名作が存在するなか、決定版ともいえるホームズを演じたのがジェレミー・ブレットである。作品について本人・共演者・制作陣の言葉と、百点以上のカラー図版とともにたどる。
多くの人々にとって、ジェレミー・ブレッドは今なおイギリス、ITVネットワークのグラナダ版〈シャーロック・ホームズ〉シリーズで描かれたホームズそのものであり、実際、この役でしか彼を知らない人もいる。ユニークな名探偵を演じた彼の華々しい成功は、50年前のベイジル・ラスボーンがそうだったように、彼をこのキャラクターと永遠に結びつけることになった。
(本文より)
●目次
まえがき デビッド・バーク
はじめに
シャーロック・ホームズの冒険 第1シリーズ
▸美しき自転車乗り
▸まだらの紐
▸海軍条約事件
▸ボヘミアの醜聞
▸踊る人形
▸まがった男
▸青い紅玉
シャーロック・ホームズの冒険 第2シリーズ
▸ぶなの木屋敷の怪
▸ギリシャ語通訳
▸ノーウッドの建築業者
▸入院患者
▸赤髪連盟
▸最後の事件
ジェレミーとジョーン
シャーロック・ホームズの生還 第3シリーズ
▸空き家の怪事件
▸プライオリ・スクール
▸第二の血痕
▸マスグレーブ家の儀式書
▸修道院屋敷
▸もう一つの顔
▸六つのナポレオン
シャーロック・ホームズの生還 第4シリーズ
▸四人の署名
▸悪魔の足
▸銀星号事件
▸ウィステリア荘
▸ブルース・パーティントン設計書
▸バスカビル家の犬
▸アビーの財産事件
(1988年)ショート・フィルム
▸シャーロック・ホームズの秘密
(1988年)ウィンダムズ劇場
シャーロック・ホームズの事件簿 第5シリーズ
▸レディー・フランシスの失踪
▸ソア橋のなぞ
▸ショスコム荘
▸ボスコム渓谷の惨劇
▸高名の依頼人
▸這う人
ジェレミー
シャーロック・ホームズ長編三部作
▸犯人は二人
▸サセックスの吸血鬼
▸四本の樫の謎
(1992年)テレソン
▸未婚の貴族
ジェレミーとリンダ
シャーロック・ホームズの回想 第6シリーズ
▸三破風館
▸瀕死の探偵
▸金縁の鼻眼鏡
▸赤い輪
▸マザランの宝石
▸ボール箱
ジェレミー
あとがき リンダ・プリチャード
ジェレミーへの追悼の言葉
最高の栄誉
付録
謝辞
監修者あとがき
訳者あとがき
参考文献
■著者■
モーリーン・ウィテカー Maureen Whittaker
イギリスの国語と演劇の元教師。シャーロッキアン。本書のもととなった伝記Jeremy Brett: Playing a Partは、2021年にロンドン・シャーロック・ホームズ協会より、毎年の優れたホームズ関連書籍に贈られる「トニー&フリーダ・ハウレット文学賞」を受賞している。
■翻訳■
高尾菜つこ(たかお・なつこ)
1973年生まれ。翻訳家。南山大学外国語学部英米科卒。主な訳書に、『図説 イギリス王室史』(ブレンダ・ラルフ・ルイス著)、『図説 ローマ教皇史』(同)、『ボタニカルイラストで見るハーブの歴史百科』(キャロライン・ホームズ著)、『中世英国人の仕事と生活』(テリー・ジョーンズ、アラン・エレイラ著)、『図説 ケルト神話伝説物語』(マイケル・ケリガン著)、『ドラゴンの教科書』(ダグラス・ナイルズ著)、『ポワロと私』(デビッド・スーシェ、ジェフリー・ワンセル著)(以上、原書房)などがある。
■監修■
日暮雅通(ひぐらし・まさみち)
1954年生まれ。英米文芸翻訳家。青山学院大学卒。主な著書に『シャーロッキアン翻訳家 最初の挨拶』(原書房)、『シャーロック・ホームズ・バイブル』(早川書房)、訳書に『シャーロック・ホームズ全集』(光文社文庫版)、『コナン・ドイル伝』、『コナン・ドイル書簡集』(以上、東洋書林)、『僧正殺人事件』(東京創元社)、『写真で見るヴィクトリア朝ロンドンとシャーロック・ホームズ』(原書房)など多数。